AIの意図しない歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードについて

こちらも参照

AI戦中に、歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードが意図しない時にやってしまっていることがないだろうか。
（かくゆう私も以前D氏北斗キャラを改変していた時に，ブースト中にキャラがブーストをやめてしまうという事態に遭い，頭を悩ませたことがある）
この現象は、mugenの仕様が原因である。
長くなるので、詳細及び防止方法は続きから

歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードをAI製作者が意図しない時にやってしまうという現象。
この原因は、mugenの内部のAIとコモンステートの仕様である。

・mugen内部のAIはコマンドからランダムに選んで実行しているという性質がある。
・歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードへの移行は、ステート内には書かれていない(mugenに内蔵されている)ため、通常追加するAIオフという条件を追加できない。

これらから、歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードが勝手に・・・ということが起こっている。

というわけで、以下ではこれらを制御する方法を書いていく。

さて，まずは該当アクションが起こらないようにする必要があるため，changestateにより制御する。

どこに入れるかだが，候補は2か所

１．常時ステート
２．しゃがみや歩きなど各ステート全部

どちらにするかはお好みでどうぞ

１．常時ステートに追加

[statedef -1] or [statedef -2] or [statedef -3]　いずれかの直下に以下を追加

[State -1, 勝手に・・・防止]
type = ChangeState
triggerall = var(59) > 0 ; AIフラグの変数
trigger1 = state = [10,11] ;しゃがみ開始，しゃがみ
trigger2 = state = 20 ;歩き
trigger3 = state = 40 ;ジャンプ
value = 0
ctrl = 1

２．しゃがみや歩きなど各ステート全部に追加する

[Statedef 11];しゃがみ
[Statedef 20];歩き
[Statedef 40];ジャンプ
など，AIに行わせたくないステートの初めに以下を追加する
※キャラによっては複数のファイルに記述されている場合があるが，
　st0>・・・>st9>stcommonという優先順位になっているので注意
　また，同ファイル内に複数あった場合は，"上の方が優先される"ので注意
※[statedef -1] と異なり，パラメータが記述されているため，その下に追加する

[State -1, 勝手に・・・防止]
type = ChangeState
trigger1 = var(59) > 0 ; AIフラグの変数
value = 0
ctrl = 1

以上である。
このChangeStateは，該当ステートに飛んだ際に，立ちステートへ戻すというものである。
※statetypeやpos yやctrlに関係なくctrl = 1の立ち状態にするため，適宜修正してください

したがって，この場合はしゃがみや歩き等が出来なくなるため，AIに該当アクションをさせたい場合　新たに記述する必要がある。
（単純に，コピペしてstatedefの数字を変えて，AIでそのステートに飛ぶようにするだけなので割愛）

これで完了である。


・・・さて，ここまでやって解決しねえ？！
という人はいないだろうか。

そんな人はこんなことになっているのではないだろうか。

「ブーストして画面端まで行こうとしてたのに，急に何故か立ち状態になって止まってしまった」
（※私の例改変）

（こんなんじゃねえ，と言う人はごめんなさい）


さて，ではこの問題を解決していこう。

まず，mugenの内部処理での歩き、ジャンプ、しゃがみ、ガードの移行条件は（おそらく）以下の通りである。
・command = "up" or "down" or "fwd" or "down"　が真（１）になる（該当の方向キーが押されると同様・それぞれジャンプ，しゃがみ，歩きorガードの方向に相当）
・ctrl = 1である
・statetype = S || statetype = C
・ガードの場合，InGuardDist=1である

この内，commandの方は，mugenのAI仕様から諦めるとして，
ctrl = 1の方に注目してもらいたい。

そう，ctrl = 1である。
該当ステートがこうなっていないか確認する必要がある。

確認は簡単である。

[statedef 1000]
～
ctrl = 1　←これ

この解決法であるが，以下の通りである。

1.該当ステートをコピペし，statedefの数字を変え，
　ctrl = 0にする＋AI時はそのステートに飛ぶようにする
2.ctrlの部分を以下の通りにする
ctrl=ifelse(var(59)>0,0,1)　;IF文でAION時には０，OFF時には１になるようにする


※ついでに，下の方にスクロールしてステートの残りの部分も見ておこう
　commandがトリガーになっているものがたまにあるのでAIフラグを入れておこう

以上の作業が終わったら，確認して，解決したら終了である。